Leica M11の色をどれにしょうかかなり悩んだ。
色展開は発売当初は2色。
ブラックペイントかシルバークローム。
M型ライカは生涯持つカメラとして位置付けているので本当に迷う。
とてつもなく人気なのは、ブラックペイント。
それは、従来よりも120gほど軽量化されたから。
そんなことを聞いてしまうと余計に迷いますよね。
ここで改めて自問自答。
僕が大切にする基準は何か?
きっとこの軸がないと、あれもいい。これもいい。こっちの方がいい。
というふうに色んな意見聞くたびにブレブレになっていく。
僕はM型ライカに何を求めるのか。
何ヶ月も考えたのち、
ようやくクリアになりました。
それは、
生涯を一緒に過ごしたいカメラかどうか。
という視点です。
ここがクリアになると迷いはスッとなくなり、決断することができました。
(もちろん迷いが0%になることはありませんが笑)
その結果、僕はシルバークロームを選択。
その理由は、
道具としての価値を味わいたいから
というのが大きな理由。
単なるカメラではなく、道具としての価値も存分に味わいたい。
持った時の充実感、撮影時の高揚感、いろんな感情を僕の暮らしにもたらしてくれるカメラであることが大切でした。
これこそが、僕が生涯を通して一緒に過ごしたいカメラの条件になります。
それらの感情をもたらしてくれる理由は主に以下の4つ。
- シルバーの方がハイテク感がより薄い
- 真鍮の削り出しである点
- ブラックペイントにはない素材感を感じられたから
- 見た目のかわいらしさ
理由①シルバーの方がハイテク感がより薄い
僕の暮らしに馴染む道具、
暮らしに寄り添ってくれる道具は、
ハイテク感を削ぎ落とし、よりアンティークな風合いも持っているものです。
どこか温かみを感じるデザインや可愛げがあるデザイン、歴史や時代を感じさせてくれるデザインである必要があります。
真鍮素材その物の色を楽しめるのがシルバークローム。
この無骨なデザインがたまらない。
そして、シルバーと黒色の組み合わせは、まさにオールドカメラを思わせるデザイン。
何を隠そう、フィルムカメラ時代のライカは、シルバークロームでした。
マシンではなく道具として価値を感じさせてくれます。
理由②:真鍮の削り出しである点
ブラックペイントは、アルミ素材でできています。
軽量化を追求した近代の金属材料ですね。
これに対して、シルバークロームは真鍮を削り出して作っています。
昔から変わらぬ贅沢な製造方法。
触った時の素材のひんやり感、ずっしり感、肌触り、すべてが心を喜ばせるデザインになっています。
もちろん、重い。
ブラックペイントと比べて、120gほど重いのですが、
写真を撮るマシンではなく、人生の道具として考えると、このほどよい重さも価値になるのではないか。と思うわけです。
理由③ブラックペイントにはない素材感を感じられる
ブラックペイントを店頭で実際に見ると、これまでのブラックペイントとは違い、チープさを感じてしまったのが正直な感想。
それはおそらくアルミ素材で作られているから。
これまでにみられた光沢感などを感じることはできません。マットな質感なのですがどこか安っぽい空気感があります。
さらに、これまでのブラックペイントは、ペイントが剥がれると、中から金色の真鍮素材が見えてくるようになっており、それはそれでかっこいいのですが、
アルミ製ですので、銀色のアルミ素材が見えてくるのです。
こうなってくると、アンティーク感がどんどん薄れてしまい、より現代のハイテクカメラと同じ雰囲気を纏うようになってきます。
理由④高級感とオモチャ感を兼ね備えている
見た目のかわいらしさも兼ね備えています。
机に置いたとき、少しおもちゃ感を感じることもできるんですよね。
高級品であることをしっかりと感じられつつ、かわいらしを兼ね備えているデザインもいい。
最高です。
100g重いわけですが、そもそもこれまでのデジタルのM型ライカと重量はほぼ同じで、100g軽いライカを使ったことがないので、重くて辛いと感じることがありません。
α7Rに重いレンズをつけて、持ち運ぶ方がよっぽどストレスです。
コンパクトでこの軽さで、圧倒的な描写力があるので、もう十分な気もします。
ブログ後記
ライカを手にしてから思うこと。
何でこんなにも撮影が楽しくなるのか。
それは、観察と発見する楽しさとであえるからです。
よーく日常の風景を観る。
そしてその中に作品性を発見する。
このサイクルがとても面白いと思うのです。